協同組合はよりよい世界を築きます
2025国際協同組合年
Cooperatives Build a Better World. 2025 International Year of Cooperatives
2025国際協同組合年全国実行委員会はIYC2025に賛同しています

福島県でIYC記念事業「協同組合が守る子どもたちの食と未来」が開催されました

 2025年11月30日(日)、IYC2025福島県実行委員会の主催で記念事業「協同組合が守る子どもたちの食と未来」が開催されました。子どもたちの食と農への理解を進めようと、親子での参加を中心に呼びかけられ、福島市内のJA福島ビルとJA福島教育センターを会場に、大人向けの座談会から子ども向けの体験型イベントまで、多彩な企画が行われました。

 大人向けの企画として、座談会「わが国の食料安全保障確立のための消費者理解の促進について」が、学校給食と食育をテーマの中心にして行われました。最初に農林中金総合研究所の尾高部長より、食育基本法における学校給食と農林水産業の関係、米飯給食の普及と地場産物の利用状況などの解題がありました。

 続く3つの報告では、JA全農さいたまの飯野部長から埼玉県の学校給食への県内農畜産物の導入状況、特に県産米の100%使用や当該市町産米指定の場合の流通管理等について紹介されました。次に、全国で給食サービスを受託しているシダックス大新東ヒューマンサービス株式会社の永田室長から「食育キャラバン隊」で給食センターと子どもをつなぎ、子どもが考えた献立を実現する食育授業等を行っている取り組みが報告されました。最後に、県生協連池端理事からは生協の食育についての考え方と福島県の給食・食育への期待が述べられました。

 その後の質疑・意見交換では、給食が食育の重要な機会であること、多様なステークホルダーが存在する現状、給食無償化の影響をどう見るかといった点について意見が交わされました。あわせて、地産地消を支える生消交流等に関する発言がありました。

 一方、小学生向けの企画では「食べ物のことを知ろう・交流会」「スタンプラリー形式の体験・展示コーナー」が設けられ、各協同組合それぞれの特色あるブースや展示でたくさんの親子が楽しむ姿が見られました。

 また、食堂では「収穫感謝祭」として、「海のなべ(カナガシラのつみれ汁)」と「農のなべ(麓山高原豚の芋煮汁)」、会津産コシヒカリのおにぎり等、県産品を調理した昼食が参加者にふるまわれました。カナガシラは美味しい魚ですが頭が大きく身も少ないなどの理由であまり利用されてこなかったもので、県漁連が商品化に取り組んだ食材です。

 協同組合間の協力で、学び、遊び、味わうことを通して、協同組合の魅力あふれる記念企画となりました。

 

【2025国際協同組合年福島県実行委員会・委員構成組織】
福島県農業協同組合中央会、福島県漁業協同組合連合会、福島県森林組合連合会、福島県生活協同組合連合会、福島大学食農学類
※福島県実行委員会は、地産地消運動促進ふくしま協同組合協議会(以下、地産地消ふくしまネット)を母体に2024年12月16日に設立されました。

 

実行委員会の原喜代志会長(JA中央会会長)挨拶
座談会の様子
県産品いっぱいの昼食
小学生対象の交流会
おにぎり作り
菌床シイタケ収穫
米一合当て
会場の様子
つみれ汁の材料カナガシラ