お知らせ

日本大学商学部でJCAの寄付講座「協同組合組織の現状と展望」が開講します。

 日本協同組合連携機構では、日本大学と共同で、2021 年9 月より、同大学の学生を対象に寄付講座(科目名:「協同組合組織の現状と展望」・担当教員:長谷川勉商学部教授)を開講します(動画配信方式)。

 国内外の各種協同組合の社会的役割について、協同組合事業の歴史から解明していきます。SDGsなどの今日的な課題への取り組み主体として協同組合組織が優位性を持つことなど、協同組合の理解をより一層深めることができる講義内容となっています。本講座の講師は長谷川教授、協同組合全国組織等とJCAが協力し務めています。

テーマ

内容

担当団体

第1回

イントロダクション

(協同組合概論)

協同組合の特質(法制度・協同組合原則)と日本の協同組合の歴史・種類・事業内容等を説明する

日本協同組合連携機構

第2回

生活協同組合

日本最大の消費者団体となった生活協同組合(生協)の歴史と特質、現在の事業や活動内容、地域社会における今後の課題を明らかにする。

日本生協連

第3回

共済

将来の事故に備えた組合員の相互扶助制度である共済と保険の違いについて、JA共済、全労済など共済生協の事業の歴史や商品サービスを踏まえて具体的に説明する。

日本共済協会

第4回

労働者協同組合

働く人々が自ら出資し、経営に参画し、主体者として責任を分かち合う「協同労働」という新たな働き方を通じて地域の発展を支える労働者協同組合の可能性について説明する。

ワーカーズコープ・センター事業団

第5回

労働金庫

労働組合や生協などを会員とし、戦後、労働者を高利貸しから解放するために生まれた協同組織金融機関である労働金庫の歴史とその金融事業の特色を説明する。

労金協会

第6回

信用組合

中小企業等協同組合法に基づき、中小企業のための金融の円滑化を目的とする信用組合の歴史と事業の特徴を説明する。

全信中協

第7回

信用金庫

戦後、信用金庫法が成立し、中小企業等協同組合法に基づく信用組合が信用金庫に転換した。独自の中小企業金融機関としての役割と意義を説明する。

全信協

第8回

中小企業等協同組合

相互扶助の精神で中小事業者等が協同組合組織を作り、自主的な経済活動を行っている。中小企業等協同組合法に基づく協同組合について説明する。

全国中小企業団体中央会

第9回

農業協同組合

農業協同組合の歴史を戦前の産業組合に遡って明らかにする。また戦後の農協法に基づく農業協同組合の事業・活動内容、食の生産・供給における今日の課題を説明する。

JA全中

第10回

漁業協同組合

組合員の漁業経営と生活を守るとともに、豊かな海を守る活動に取り組む漁業協同組合の事業・活動を説明する。

JF全漁連

第11回

森林組合

森林所有者が出資して設立する森林組合は、森林整備の中心的な担い手としても重要な役割を果たしている。SDGsとも関連させて活動の今日的な意義を説明する。

全森連

第12回

諸外国の協同組合とICA

19世紀のロッチデール協同組合以降の世界的な協同組合の歴史と国際協同組合同盟(ICA)の果たしてきた役割などを解説する。

日本協同組合連携機構

第13回

新たな潮流

労働者協同組合、社会的協同組合、エネルギー協同組合、プラットフォーム協同組合など社会の変化と新たな協同組合の潮流について説明する。

日本協同組合連携機構

第14回

協同組合法制

戦前の協同組合法制(産業組合法を中心に)の特徴および戦後の協同組合法の制定経過を説明し、現在の日本の協同組合法制の課題を明らかにする。

日本協同組合連携機構

第15回

まとめ

全体を振り返り、持続可能な社会づくりにおいて、協同組合が果たす役割の重要性と可能性を改めて確認する。

長谷川勉教授