令和7年度福井県協同組合連絡会、視察研修会を開催
~スギ、ヒノキ、アカマツの苗木生産者、酒田彦兵衛農園を視察~
2025年10月6日、福井県協同組合連絡会では、協同組合間の連携をはかるため、県下6団体9名が参加し、視察研修会を開催しました。
福井県協同組合連絡会は、毎年、視察研修会を開催しており、昨年度は生協の施設を見学しました。今年度は、福井県森林組合連合会が幹事となり、スギなどの苗木生産者、酒田彦兵衛農園を視察しました。
酒田彦兵衛農園は江戸時代から続く苗木生産者で、福井県越前市に生産拠点があり、「味真野のスギ」として福井県内で有名です。苗木は、スギ(有花粉・裸苗またはコンテナ)、ヒノキ(裸苗)、抵抗性アカマツで、作業負担が少なく植栽時期を選ばない、コンテナ式の生産方式を導入しています。なお現在、種子は、味真野スギからの採種ではなく、県外から購入しています。
![]() 近年まで採種していた。 |
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経営者は酒田悦子氏で、約6名の従業員で運営しています。
主な設備は、スプリンクラー、抜取機(掘取機)、コンテナ容器、地下水用ポンプ・タンク、播種機です。
スギ苗は、連作障害があるため、水田で、水稲・苗畑を交互に作付けします。
播種から約1年後、露地からコンテナに移植します。さらに1年後、コンテナから苗を抜き取り、梱包し、出荷します。
![]() 露地栽培 |
![]() コンテナ栽培 |
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スギ苗栽培の除草は苛烈な作業で、炎天下ではテントを張って、除草します。また、夜間、スプリンクラーで毎日、灌水を行いますが、十分に水がいきわたらないので、必ず手作業でも灌水します。
出荷時は、専用の袋に苗を入れます。梱包時は緑だが、移植する際には杉は茶色に変色するそうです。本年度の杉の出荷は、福井県内向けに14,000本です。
杉苗の需要は高く、全国各地から引き合いがあります。
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福井県協同組合連絡会が毎年実施している構成団体の視察は、お互いを知る大切な機会となっています。JCAでは、こうした学びと相互理解の深まりが、多くの県域にも広がり、各地で新たな連携のきっかけになることを願っています。







