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ICAのバンセル副会長がB20東京サミットのため来日

 2019年3月13日〜16日にかけ、国際協同組合同盟(ICA)副会長であり、欧州協同組合連合会長およびフランスの協同組合の代表組織コープ・エフエール会長も務めるジャン=ルイ・バンセル氏が、B20(注1)東京サミット(3月14〜15日)へのフランス経済界の代表団の一員として来日しました。

 バンセル氏は協同組合金融機関クレディ・コーペラティフの会長も務めています。

 フランス北部オー=ド=フランス地域圏では、地域の経済・環境の持続可能な発展と雇用創出を目指し、地元商工会議所が約5年前から「レブ・トロワ(rev3。第三次産業革命。フランス語で「革命(révolution)」と「夢(rêve)」をかけている)」プログラム(アドバイザー:ジェレミー・リフキン(注2))を開始し、同プログラムのもとで、官民併せて1000以上のさまざまなプロジェクトが取り組まれています。

 クレディ・コーペラティフはレブ・トロワに協力し、レブ・トロワに市民が参加する一つの方法として、レブ・トロワのもと取り組まれるプロジェクトへの融資のみに向けられる預金口座を創設しました。2018年末の時点で1780口座が開設され、1740万ユーロが預金されており、そこから25のプロジェクトに融資が行われています。また、年に2回預金者とプロジェクトの担い手の交流会が開催され、預金者はどんなプロジェクトに自分たちのお金が融資されているのか知ることができる仕組みを創っており、金融における「トレーサビリティ」と言えます。

 B20東京サミットのテーマは「Society5.0を通じたSDGsの達成」でしたが、クレディ・コーペラティフによる預金口座と融資を含めた「レブ・トロワ」の取り組みは、B20事務局を務める日本経団連がとりまとめたG20各国における82の取り組み事例の一つとして取り上げられました。(http://www.b20tokyo.org/documents/pdf/Tangible_Example_by_Business.pdf のなかの46ページ目)

 滞日期間中バンセル氏は、B20東京サミットへの参加のほか、3月14日には自民党の岸田文雄政調会長を日本生協連の本田会長(JCA副会長)、JCAの勝又専務・青竹常務らとともに表敬訪問し、SDGsの達成に向けた協同組合を含めた多様な民間セクターの取り組みの重要性を訴えました。また、JA全中の中家会長(JCA会長)を訪問して協同組合に関する情報発信等について意見交換を行うとともに、本田会長や全国労働金庫協会の中江会長ら日本の協同組合関係者との懇談会に出席しました。

 3月16日には、社会的困難を抱える人たちの就労支援や子育て支援に取り組む東京都新宿区のワーカーズコープ「ワーカーズネットリングス」の事務所と保育の現場を訪問し、ワーカーズネットリングスの木下所長や日本労協連の古村理事長らから取り組みの説明を受けました。

 バンセル氏のB20への参加については、朝日新聞デジタルでも取り上げられています。(https://www.asahi.com/articles/ASM3L469BM3LULFA00L.html 全文を読むには登録が必要)

(1)岸田政調会長を表敬訪問
(右は本田日本生協連会長)
(2)中家JA全中会長を訪問
(3)ワーカーズネットリングス訪問
(4)ワーカーズネットリングズが運営を受託する保育園を訪問

注1)B20
G20(20か国政府による「金融・世界経済に関する首脳会合」。2019年は日本が議長国となり6月に大阪で開催される)に対して提言を行う民間のエンゲージメント・グループの一つ。G20各国の経済界の代表が集い、経済界からの提言をとりまとめる。

注2)ジェレミー・リフキン
経済・社会に関する理論家、著作家、講師、アドバイザー、活動家。『第三次産業革命』(2011年)、『限界コストゼロ社会』(2014年)など、科学や技術の変化が経済・社会・環境にもたらす影響について著名な著作がある。