国際連携

2023年のJCAや協同組合の5大ニュースを選定

 日本協同組合連携機構(JCA)では、今年のJCAや協同組合に関わる出来事から、5大ニュースを選びました。

  • 国連総会が2025年を2回目の国際協同組合年とすることを宣言 
  • 全国各地で「協同組合のアイデンティティについて話し合うワークショップ」が開催
  • 初の「協同組合に関する全国意識調査2022 報告書」を発表
  • 「関東大震災100年事業 賀川豊彦とボランティア」のイベントが各地で展開
  • 協同組合連携でウクライナ支援イベントが開催

 

●国連総会が2025年を2回目の国際協同組合年とすることを宣言

 11月3日、国連総会は2025年を、2012年に続き2回目の「国際協同組合年(IYC2025)」とすると宣言しました。「社会開発における協同組合」と題する国連決議のなかで行なわれたもので、協同組合の取り組みをさらに広げ進めるため、また、持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けた協同組合の実践、社会や経済の発展への協同組合の貢献に対する認知を高めるために、国連、各国政府、協同組合がこの機会を活用することを求めています。

国連総会が2025年を2回目の国際協同組合年とすることを宣言

【関連リンク】

  • 2023年11月14日付けICAウェブサイト記事「2025年を2回目の国際協同組合年とすることを国連が宣言」(英語原文
  • 2023年11月10日付けICAプレスリリース「2025年を2回目の国際協同組合年とすることを国連が宣言」(英語原文JCAによる和訳
  • 2023年11月8日発表のICAポジションペーパー「協同組合:持続可能な開発のための2030アジェンダを実現する主要なパートナー」(英語原文
  • 2023年11月3日の国連総会で承認された決議案「社会開発における協同組合」(英語原文JCAによる和訳
  • 2023年7月17日付け国連事務総長報告「社会開発における協同組合」(英語原文

 

●全国各地で「協同組合のアイデンティティ」について話し合うワークショップが開催される

 JCAでは、国際協同組合同盟(ICA)が提起した「協同組合のアイデンティティ(定義・価値・原則)」に関する世界的協議に呼応し、2023年度を協同組合のアイデンティティに関する「話し合いの年」と位置付け、「これからの協同組合を話し合うワークショップ」の開催を国内の協同組合に呼びかけました。全国で35回のワークショップや学習会が開催され、延べ2000人を超える協同組合の組合員・役職員等が参加しました(2023年12月25日現在)。JCAでは、ワークショップ等で出された意見やコメントをもとに、協同組合のアイデンティティに関する提言をとりまとめ、来年3月までICAに提出する予定です。

協同組合のアイデンティティ(定義・価値・原則)のページ

 

●初の「協同組合に関する全国意識調査2022 報告書」を発表

 各都道府県約400人、計19,888人より回答を得て、都道府県別集計や協同組合の種別集計について統計的な信頼性を確保し、以下の点についてJCAとして初めて明らかにしました。

  • 我が国における個人・世帯ベースでの協同組合への加入率
  • 種別の協同組合の認知状況、協同組合加入者の他の組合に対する認知状況
  • 協同組合に対する属性別に見た共感度や共感度を高める方策
  • SDGs等に関する組合員と非組合員の意識差 など

なお、本報告書の内容は、JCAウェブサイトにて全文をPDFにて無料公開しています。

「協同組合に関する全国意識調査2022 報告書」を公開

 

●「関東大震災100年事業 賀川豊彦とボランティア」のイベントが各地で展開

 2023年は、賀川豊彦が関東大震災の被災地支援を行ってから100年を迎えます。当時賀川は震災被害が極めて深刻であった本所地区(現、東京都墨田区)に拠点を構えて、甚大な困難に陥った被災者への救援を行い、地域の生活再建への支援、コミュニティ全体にわたる回復、そして復興へとつながる活動を段階的に進めていきました。「関東大震災100年事業 賀川豊彦とボランティア」では、2024年3月31日までの期間、様々なイベントを展開し賀川豊彦と仲間たちの活動を学ぶ取り組みをすすめます。現在に即した新たな社会機能の創出へと連帯、互助、協同の組織化などの実践に結びつけていく契機とします。

賀川豊彦と関東大震災 ~ボランティアのはじまり~「関東大震災100年事業 賀川豊彦とボランティア」イベント

【関連リンク】

 

●協同組合連携でウクライナ支援イベントが開催

 協同組合間連携によるウクライナ支援にむけた募金活動や、ウクライナ人留学生への支援活動が各地で開催されました。また、7月18日にはJCAで協同組合連携によるウクライナ支援チャリティ公演「いつだって青空~ブルマー先生の夢~」劇団わらび座ミュージカルを開催しました。苦境下にあるウクライナの方々に向けて、日本の協同組合が連帯して支援の輪を広げるために企画され、全国労働金庫協会、労金連合会、日本労信協、こくみん共済 coop、JCAが共同で主催し18のJCA会員組織が協賛しました。

協同組合連携でウクライナ支援イベントを開催